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★おまつりにっし!・・・おむすびころりん♪人生ころりん( ̄∇ ̄;)

(16)就職を3日で・・

   <就職を3日で決めやした♪>

・・・新聞配達の販売店で親友になった徳さんとも別れ、

西多摩郡羽村町(現在の羽村市)の新聞販売店で起死回生の、大学卒業に成功するためには

もう一つ、難関がありやした。



★それは≪就職活動≫という、卒業後の進路獲得活動が、あっしにはまったく頭になかった事でしたが、やらなばならん事でした。




・・・とても恥ずかしい事ですが、弁護士か司法書士になる!という『青雲の志』を持って大学に入ったものの、

入学後わずか半年でアキラメ、挫折の日々を繰り返し、

借金生活を送り、卒業すら覚束無いといったぐ~たら学生が、

父の葬儀の時に母の小さくなった姿を見て、やっと立ち直る決心が出来たのですから、

【借金を全部一年で返す!】【卒業する!】【母の元へ帰ってあげよう!】と目標を掲げるのが精一杯でした(汗;





学内では「就職セミナー」がよく行われていましたが、

授業は目一杯履修していたし、夕刊の配達のためには2時半には大学から店に戻らなければならない。。。

そういうイベントには一切参加も出来なければ登録も出来ない状況でしたが、

販売店のオヤジさんに借金を肩代わりしてもらっているし、

5月には交通事故にも遭い、みんなに迷惑ばかり掛けていやしたので、

≪就職活動やらせて下さい≫とは、なかなか言えなかったでやんす(-_-;)





そんなある日、就職情報誌の付録のハガキを送っておいた企業3社からぶ厚い資料が送られて来やした。

高校時代から、クルマには全く興味が無かったんですが、

そこには【MAZDA】と書いてありやした。

当時、あっしの予備知識として自動車会社には

【メーカー】と【ディーラー】(販売会社)が分けられているとは考えていなかったので(恥、

この3社の【マツダ株式会社】と【石川マツダ株式会社】、そして【マツダオート石川株式会社】の優劣が着かず、

最もぶ厚い資料を送ってきた【マツダオート石川株式会社】に興味を持ったのだ。

ここがあっしの運命の分かれ道だったのかなあ。。(笑)



8月に入ると、思いがけず新聞屋さんでも一人ずつ交代で【夏休み】を戴くことが出来やしたのですが。。。


夏休みとは言っても、・・・たったの3日間でやんす!!(笑)


しかしこの時をおいて、就職活動をするチャンスは無い!!!!

ほとんど≪無計画に≫石川県に帰りやした(●^o^●)



朝出発したって、東京から石川県に電車で行けば夕方になりやす。

約7ヶ月前に、父を失った母が 嬉しそうに駅の改札のところで待っていてくれやした。

あっしはまず母に【地元で就職するから】と宣言し、

その晩は、ゆっくりと過ごしやした。



    ★付け加えておきやすが、このコロから、母は兄と2人で生活をしており、
     兄は電気工事の仕事に精を出し始めた頃です。


翌日から就職活動を始めやした。




・・・とは言っても、就職難のご時勢でやんすから、

浪人、留年、休学の三拍子揃ったオチコボレを 雇ってくれるような所があるだろうか・・・。

とりあえず高校時代の恩師を訪ねて行き、現在の状況を説明して紹介をお願いしてみたりもしました。



また、職安にも足を運んで登録をしてみたものの、

その日、パッと目を引く企業はなさそうでした。




★明日はもう東京に帰らねばならない。。。

何の足懸かりもつかめなかったらどうしよう・・・。



そして東京から一部だけ鞄に入れて来た企業の資料を

もう一度だけ、恐る恐る開いてみると、

<会社設立:昭和35年6月1日>という字が眼に飛び込んで来やした。



あっしのプロフィールをよく御覧の方は気が着かれたかと思いやすが、

この会社が設立された日の2日後に生まれたんです。

この【運命的な出会い】を(笑)、

あっしがハズス訳がないではないでやんす♪



さっそく【マツダオート石川】という会社に電話をすると、社長が会ってくれるという。。

最初に重役と面接をし、社長室に通されやした。

履歴書に目を通された社長が口を開いた。

   『ウチのトップセールスにも、アンタと同じような経歴の持ち主がいるよ!(笑)』

ヨコで聞いていた重役も こっちを見てニコリと笑う。。。

   『クルマの会社なのだから、普通免許くらい取っといてよ♪』


もちろん、あっしが何故この会社を応募したのかはこう答えやした。


 【根性は誰にも負けやせん!何事もやってみなければ分からないですが、

  クルマの事はまったく興味がなかったですが、クルマの事がわかると、

  色んな人と仲良くなれるような気がするんです。

  重役のYさんが何度もお手紙を下さいました。

  そしてボクの誕生日が、御社の誕生日と同じだったので、

  ここに縁があるような気がしたのです!】





社長も、重役も膝をたたいて笑っていましたが、

帰り際に、【浮気はしないでくれよ♪】と釘を刺されてしまいやした。



・・・これって内定???(汗;



  とりあえず【スカッと】面接を終えたあっしは

  事の重大さを何にも考えずに家に帰り、

  母と兄に面接の一部始終を 話しやした。

  2人とも何て脳天気なんだろう。。いや3人とも、だ。

  自動車のセールスマンなんて、まったく思っていなかったからだ(爆!!

  ・・・簡単に言うと、マツダという自動車メーカーの石川県支社くらいにしか思ってなかったのだ(恥

  しかもファミリアも、RX-7も【トヨタ】車だと思っていたぐらい、車オンチなのに、よくもまあ。。




・・・そんなこんなで、爆笑の語り合いを終え、あさってからの新聞配達があるので、

  すぐさま帰り支度をするあっしを 2人は駅まで送ってくれやした。


  

  夜も更け行く加賀温泉駅の夜行列車に乗り込んだあっしを

  ・・・ちっちゃくて厳格な母とやさしい兄は、

     いつまでも いつまでも 見送ってくれやした。


母とミケ



       つづく・・・。


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